「成茶加納って、どんなお茶屋?」・・そんなことを時々聞かれることがあります。
お答え:→「お客様の欲しいお茶を一緒に探して、ご用意するお茶屋です。」
① 50年も前、深蒸し茶が産声を上げる頃から扱っているので、深蒸し茶のことに関しては、ちょっとうるさいです。
② 山間地の銘茶にも関心があり、深蒸し茶には無い「香気」を引き出す"火入れ"をどう行うかをいつも考えています。
③ 山間地・平坦地、普通蒸し・深蒸しを問わず、個人経営の「自園自製」と呼ばれている茶農家とのお付き合いを大
切にしています。
④ 生産者と一緒に、たとえ小ロットでも「売れるお茶を1つ以上作ること」を目標に掲げています。
➄ 品種(深蒸し茶向きの水色の良い早生、やぶきたの代わりになるような中生、山間地向きの晩生)探し、
需要に応じた栽培(露地か被覆か?)方法の選択、 荒茶製造(精揉機を使わない"玉緑茶"の販路拡大)、
仕上げ加工(突き篩と廻し篩の使い分け、最適な合組=ブレンドするための要件)などを考えています。
このように、お客様のご要望にお応えするために、いろいろなお茶が詰まった「引き出し」を持っています。
店主の私自身は、お茶の仕事に就いてから(2018年時点で36年になりますが)、
時には好奇心で、また時には仕事を行う上で必要なこととして、
これまで生産や流通の現場で、いろいろなお茶(製品、商品)づくりを経験してきました。
自分が解決できないことは、茶職人や茶農家、試験研究の方々にお手伝いも頂きました。
失敗や挫折も数々経験しましたが、何とか"商品化"できたものもありました。
「技・成茶」は、そのひとつです。
ある時、お客様から、「味、香り、水色にバランスのとれたお茶があったら、飲みたい。」と言われました。
「どんなお茶を提案したら良いんだろうか」と、いろいろ考えて、まず個性的な原料茶を選ぶことから始めました。
次に、その荒茶を仕上げ加工して、 「味と香りと水色に、絶妙なバランスがとれたお茶を作ろう」としましたが、
バランスは綱渡りそのもので、そう簡単にできるわけではありません。
原料茶同士の相性はどうなのか?
仕上げ加工の際の篩の選択は正しいのか(目の大きさ、突きと廻しの順番はそれで良いのか)?
唐箕、色彩選別機はうまく使えているか?
火入れ機は電気式を使うか、それともガス式?
職人と一緒にいろいろなことを考えながら、試行錯誤を繰り返しましたが、なかなか上手いものが出来ません。
もうダメか!諦めかけ、妥協することも頭の片隅をかすめた、その時に形にできたお茶。
「ああ、良かった。めでたし、めでたし。」
いえいえ、これで終了ではありません。
たまたまできただけ、偶然!では、"まぐれ"で片づけられてしまいます。
いつも、このお茶が作れるように、手順を記録しておくこと。
そしてその手順に従って、同じものができるかを確かめておかないといけません。
「技・成茶」は、職人が代替わりしても、十数年の間、ずっとお客様にご愛飲頂いて参りました。
この先も、当店の店主と職人が作り出す「整=茶の持つ1つ1つの個性をまとめ、ととのえる」の技をお確かめ下さい。
成茶加納株式会社/ 叶茶屋
〒420-0015 静岡県静岡市葵区錦町9番地
TEL 054-252-2783 / FAX 054-255-7120
e-mail: tea-meister@kanohchaya.com
営業日:月曜~金曜
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